北村建築設計事務所

キタムラセッケイBlog

やけぼっくい(焼け木杭)

「庭と暮らす家」は大工工事も完了して、いよいよ外構工事が始まりました。

この住まいの「庭」とは住まいの廻りに「場」をつくること。

自然との関わり合いを大切に考える、建主Eさんの家づくりの大きなテーマです。

そのため、ローコストながらも外構工事を実現するために家の床面積は21坪まで絞り込まれました。

敷地西側に広がる田園風景と北アルプスの眺め。
この場所の最大のごちそうですが、道路からのプライバシーを確保し、囲うことによってただの空きスペースではなく「場」をつくるために塀を作る計画です。

限られた予算で、今回採用したのが「焼け木杭」

バーナーで焼いた木杭

水中での耐久性がある唐松丸太は、土中に入る部分をバーナーで焼いて表面を炭化させ、防腐効果を高めています。昔あった木の電柱も同じ理屈です。
さすがに半永久的なものではありませんので、定期的な作り替えは必要になってきますが、基礎工事を省略できるので、かなりのローコストを実現しています。

土に埋めた唐松の丸太 部屋の中から塀の高さを検討

今日の夕方、建主さんといっしょに景色を邪魔しない最適な高さを決めてきました。

このあと、唐松の荒板を横に張って「庭」が出来上がります。