北村建築設計事務所

浅間山の北東に広がる六里ヶ原の一画に位置する北軽井沢は、一面に広がるカラマツ林を中心に、秋の紅葉が美しい雑木林が混在しています。標高1,000mを超える計画地は、夏は冷涼で過ごしやすく、冬は最低気温がマイナス20度以下になる厳しい土地です。

この地に建つ住まいを考えるにあたり、豊かな風景にふさわしい形、厳しい気候の中、物理的にも心理的にも安心できる形を考え、シンプルな方形屋根からなる印象的な建物のシルエットをイメージしました。

別荘という性格上、日常生活からは少し距離を置いた時間が過ごせるよう、建物をリビングのある「人と交わるスペース」と寝室・水廻りのある「独りで過ごすスペース」、趣味の「工房スペース」の3つのブロックに明確に分ける構成としました。

また、3つに分けたブロックは正方形を手がかりに、それぞれが求心力のある空間となるよう計画し、そこが「自分の家」と強く感じられるものにしたいと考えています。

いずれの空間も大きな開口部と大きな屋根で覆われたテラスによって、外との繋がりを強め、開放的で自然に囲まれていることが実感できる空間となるよう計画しています。

 

印象的なシルエットと安心出来る空間をもつ別荘が、いつでも訪れたいと思える「もう一つの家」になればと思います。

 

 

工事中とその後の様子はこちら

竣工 : 2018年5月 設計・監理 : 北村建築設計事務所 施工 : 石井工務店株式会社