北村建築設計事務所

キタムラセッケイBlog

セイロ材

急遽解体することになった土蔵の測量に行ってきました。

普通の木造建物は、柱を建て、横方向に渡した梁で骨格を造り、隙間を壁や建具で塞ぐことで成り立っています。

今回の土蔵は柱ではなく、「セイロ材」と呼ばれる横木を積み重ねて骨格を作り、その外側に竹釘とわら縄を使って土を塗り付けています。

土蔵は火災や盗難から大切な物を守るための建物ですが、地域によってその作り方も色々です。

信州は冬が長いので、土壁の乾燥期間を確保するのが大変です。
壁の塗り厚が少なく、豊富な木材を利用したこの造り方も地域性の一つなのではと想像してみました。

昭和の始めに移築されたこの土蔵、今回も番付を付けて解体して、次の利用を待つ間保管されることになりました。

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