板壁の家
家づくりには木を使いたい。
理由は色々ありますが、どんな物でも変化していく姿が自然であり、そこに美しさがある物を出来るだけ使いたいと思っています。
木部を保護するための塗装に何を使うのかはいつも悩むところ。それでも考え方は大きく分けて2つ。自然に変化していく姿を楽しむか、愛着を持って塗替え等のメンテナンスを楽しむか。
最初の写真は透明の塗装で腐朽菌が入り込むのを防いでいますが、経年変化で雨風が当る部分と当らない部分では色合いが大きく変わっていきます。この状態を汚いと感じるかどうかは、立地環境や考えにもよると思いますが、私は美しいなあと思います。
「富士見の民家再生」2012年竣工
次の写真はしっかり着色、定期的なメンテナンスで家を育て上げていく方法。こちらも人が手を加えていく美しさが感じられて良いなあと思っています。洋館の壁がペンキで塗り重ねられていく表情に似ているかもしれません。
「縣の家」2015年竣工
どちらも時間の積み重ねを感じられ点が、木の家の魅力ではないかと思います。