北村建築設計事務所

キタムラセッケイBlog

民家再生で一番大切なこと

「山形の民家再生」現場。現在、壁を部分的に落し、長い間に生じた骨組みの歪みをもとに戻して、基礎の補強工事を進めています。
民家再生では、もともとの骨組みである骨格をまずは健全な状態に戻すことが一番大切です。これまでに繰り返された増改築によって、見えにくくなってしまった民家本来の良さを再確認して、変わることのない価値をこれからの住まいに活かしてゆくことが民家再生なのではと考えています。
現場で壁のない骨組みの状態をみると、日本の家の良さの一つはこの開放感だなあといつも思います。
さすがに柱だけの状態では、構造的にもちませんので、この開放感を活かしながら新しい間取りに合わせて壁を加え、しっかりした建物に仕上げていきます。

長野県 民家再生で大切なこと

 

この投稿にコメントをいただきました。Comments(2)

 Commented by そう at 2010-05-25 00:06
はじめまして。ブログいつも見させていただいてます。
質問ですが骨組みを直す場合、壁はかなり取らないと難しいでしょうか?できれば土壁はいじらず床下のみで骨組みの直しとかは可能なのでしょうか?ざっくりとした質問で恐縮ですが一般的な場合として教えて頂ければありがたいのですが宜しくお願いします。
 Commented by kitamurasekkei at 2010-05-26 07:06 x
はじめまして。いつもありがとうございます。
骨組みの歪みですが、床や鴨居の水平は壁をあまり落さずに比較的簡単に直すことが出来ます。柱の倒れはワイヤーロープ等で引っ張って矯正しますが、元に戻らないように壁を補強して固定しないと、また元に戻ってしまう場合があります。壁を取らない状態でも多少の矯正は可能ですが、骨格を修正する段階で壁にヒビ等が入るので、壁の補修が必要になってくるかもしれません。予算にも関係してくるのでなかなか判断が難しいところです。