北村建築設計事務所

キタムラセッケイBlog

雨除け板

完成してから9年目を迎えた「鹿教湯温泉 三水館」さん。
自然な風合いを活かした宿づくりが目標であったので、定期的にメンテナンスをすることを覚悟の上で、外壁は土壁塗りのままとしました。
軒の出が大きい部分は問題ありませんでしたが、風あたりの強い妻面はどうしても傷みが激しく、何度か補修をしながら維持してきました。
今回、部分的ですが、宿の雰囲気を壊さないような板の張り方を何度か検討して、雨除けの板を張ることに。
大きな面積なのであまりノッペリしないよう小幅の目板押えで陰影が強く出るようにしています。また、使う板も原木から構造材を挽いたあとに残る背板の有効利用もテーマにしています。

鹿教湯温泉 三水館 外壁
どこを直したか分からないくらいに、自然に仕上がったのでまずまずの結果。
木部は自然な経年変化を期待できる保護材ウッドロングエコを塗っています。
あとは、雨風にいい味付けをしてもらえばますます馴染んでくると思います。

鹿教湯温泉 三水館 外壁板張り